2010/07/31

生肉は危険

おなじみ「感染症診療の原則」です。
今回は生肉の危険性。
それのみならず、何を恐れ、注意するべきか。
その辺りのことがユーモラスに描かれています。

http://blog.goo.ne.jp/idconsult/e/8a355d62b5e9e1da53bfe0ccdbf6d604?fm=rss

リスクコミュニケーションの視点から考えると、 野菜の農薬にこだわったり、隣のおじさんのタバコの煙ヤダナとか、狂牛病の検査は100%してもらわないと不安、など日々のこまかなリスクに過剰に反応しつつ、コンドームを100%つかわない、生肉を食べるといった行為は「そのアンバランスさが興味深い
この辺り、もう一度考えなおしてみる必要がありますね。

内科開業医のお勉強日記

このブログはいつも参考にしています。
今日のエントリーは


抑肝散:間質性肺炎リスクも考えるべき



http://intmed.exblog.jp/11059113/

漢方薬の中でも数少ないエビデンスが認められている抑肝散。
認知症の幻覚などに効果があると使用されています。

しかし効果即ち作用があれば必ず反作用即ち副作用もあるはず。
今回のエントリーはそこに触れています。

最後の
古くから、このような作用(副作用)の可能性があることが示唆されているのに、臨床家も、漢方の副事象に対してあまりに無関心なのではないか?
まさかと思うが、医者にも、”漢方には副作用が少ない、あるいはない”などという妄想をもっているのがいる?
いづれにせよ、抑肝散処方のおりには、自覚症状、理学所見、レントゲン、呼吸機能などの確認をできるだけ行うべきであろう。
漢方の専門家なら、本来の弁証的方法でもない「ためしてガッテン」で紹介したような安直な使い方は、批判するだろう。・・・ほんとにNHKってつぶれてしまえ!と思う。

という結論には深く同意します。 

足の少陰腎経 20100731

足の少陰腎経
2010/07/31

古典の腎
先天の元気の宿るところとされる。
親から受け継いだ生命力。遺伝的素質。
精力・勢力。

今日的解釈
腎臓機能と副腎の機能
排泄と内分泌

養生
先天的な生命力をいかに保持して長く健康に生きるか。
腎概念がその要となる。

腎経
足底の湧泉からふくらはぎ、大腿内側、腹部中央を昇って胸鎖関節下の兪府まで。
疲労回復に用いる。
ストレスで身体が強ばったときに緩める。

実技
経絡走行の確認。
中心(丹田)を作る。
丹田呼吸。
任督呼吸。
対人によって中心軸の確認。
相手の力の受け止め方とこちらからの働きかけ。
丹田、骨盤からの力を手先に伝える。勁いちから。

游氣会
464-0850 名古屋市千種区今池五丁目3番6号サンパーク今池303号

2010/07/22

オリーブ

オリーブもいくつか実りました。
このままでは食べられないようです。しかし、塩漬けなどに加工するのも難しそうですし、オリーブオイルを絞るにも少なすぎます。さて、どうしたものでしょうね。

2010/07/20

葡萄

葡萄が実りました。

ヒヨドリが食べにくるので、そろそろ食べ頃かと、恐る恐る1粒試食してみました。なかなか甘くて美味しいです。

2010/07/19

夏の庭


「もしかして・・・?」「こんなところに!」などと驚かれることも多いのですが、
治療室の奥には広いバルコニーがあります。
患者さんから頂いたり、自分でも買い求めたりしているうちに、徐々に植物が増えてきました。

2010/07/15

経絡指圧への質問に答えて

鍼灸学校の学生さんから経絡指圧に関する質問メールが届きました。
熱心に勉強をしておられるようですので、返事を送りました。
以下の様な内容です。

質問事項1
経絡指圧で腹部の調節をした後に全身の施術をしてしまうと、もしかして状態が戻ってしまいませんか? 
この間補寫の手技していたら証が変わり、その新しい証に沿わずに施術をしたら元の証に戻ってしまいました


証は生きている証ですからどんどん変化します。そして階層性と時間性・空間性があります。
最初にクライアントが示す証は表層的なものです。途中で変化することが多いのです。そこには時間的変化もありますし、空間的変化もあります。
足のツボで肩こりを緩めるなどという遠隔操作は空間的変化ですね。あとになってじっくり効いてくるのは時間的変化です。
元に戻ってしまったとのことですが、もしかしたらそれはその方の基本的な証かもしれません。
ともかく変化したのですから気にしないで施術してください。仮に同じ証でも階層が深まっている場合もありますから。螺旋階段みたいに。

質問事項2
腹部の腎、小腸、膀胱の判別がしにくいのですが 診断要図の通りにみた方がいいのですか?


ピタリと手を当てていると概ね増永腹診図の様な変化が出てくることがあります。あるところが窪んでいくような、あるいは浮き出てくるような。それためには探らずじっと手を当てて待つことだと増永は言っていました。浮き出てきた形と腹診図との対比で判別してみてください。


初学のうちは丁寧に圧を届けることを第一にしてください。そしてあながたやっているように変化を感じ取る。これはいいことです。


経絡と証に拘泥すると理知が先に立ってしまいます。あらゆる現象は理論を超えた存在です。理論にこだわると現象を歪めてみることになります。それは理論ではなく理屈になってしまいます。現実には増永の理論通りにいくこともあれば、いかないこともあります。その場合は自分の技量の問題なのか理論的限界なのか、そこを考える必要があります。
増永先生が亡くなって30年になります。それでもこうして若い学生さんが書物を頼りに勉強してくれていることはありがたいと同時に、やはり増永先生は大した方だったのだと再認識しました。


先生は指圧を医療の中で普遍的に捉えようと理論化に努めました。ご自身が京都帝大の心理学のご出身でしたから心理学の考え方を中心に指圧を理論化したのです。さらに東洋思想と現代医学を基礎に膨大な経絡指圧をほぼ完成されました。その後、体操にシフトされた段階で惜しくも夭折されました。


現在わたしが指導している経絡導引はそのご遺志の延長にあります。
この質問をしてきた青年は一度治療に来て、その後一般向けの経絡エクササイズセミナーに参加された方です。その熱心さにわたしの若い頃を思い出してしまいました。

2010/07/14

ケアマネサロン

13日の午後、千種区の地域包括センターでケアマネサロンがあるというので顔を出しました。

皆さんのお話は色々と示唆的なものでした。

偶然にも講習研修で一緒だった青年も来ていました。
彼はその時、研修後すぐにケアマネになるという強い意気込みを示していましたが、見事就職して夢を叶えたようです。

この集いは毎月あるようですからできるだけ参加しようと思っています。

2010/07/13

三重大学付属病院に鍼灸外来

今朝の中日新聞で三重大学医学部付属病院で鍼灸外来が始まったと書かれていました。
ネットで調べましたが記事は見つかりません。
その代わり、三重大学医学部附属病院のサイトに入りました。

これで鍼灸の評価が定まったり高まったりするかもしれません。

三重大学の試みが成功した場合、学生の時から医療機関に働くことを目指す鍼灸師も大勢出てくることでしょう。
医師のカルテが読める、コメディカルスタッフに理解できるように記載できる。
医療機関で働く場合、こうした能力が必要になります。
以前、AMTというPTやOTのように医療機関専門の鍼灸師養成という意見が出たこともありました。
将来、実現するかもしれません。

今は大量に鍼灸師が排出される時代。
これからの鍼灸は大きく変わることでしょう。

東洋医療セミナー

7月11日の日曜日。
星が丘のピラティススタジオ「ユニバーサル」でセミナーを行ないました。
三回シリーズの一回目。
レポートが主催者のローガン浩子さんによって書かれていますから紹介します。


ローガン浩子さんはアメリカの大学でピラティスを修められた本格派です。
ご主人は石のアートを創作される芸術家。

次回は8月22日。
テーマは「経絡マッサージ」
ご参加お待ちしています。

2010/07/10

代替医療としての責任

感染症診療の原則というサイトがあります。

そこにホメオパシーによる事件のことが書かれています。
助産師がホメオパシーにこだわって、基本的な医療の常識であるビタミンKの投与をしなかったために子供さんが亡くなったケースです。

http://blog.goo.ne.jp/idconsult/e/9ab1ac9e608ae224eb9df8b18bcc75f0?fm=rss

名古屋にもホメオパシーを標榜するところがあり、知り合いが相談に行ったところ聖書の上でレメディという治療に使う飲料を振ると効果が高まるという説明をされ、これはアカンと帰ってきたという話を聞きました。

ホメオパシーはヨーロッパに伝わる代替医療です。知人のルーマニア人医師もこの研究をしています。ただ、英国ではこれは医療ではなく祈祷の類として結論が出されてしまいました。

代替医療は鍼灸も含めて正統医療ではないものの、それを補うことのできる療法のことを言います。

しかしその限界を知ることは重要です。
害があるなら論外、最適な医療を受ける機会を奪うという危険性もあります。方外な金額を毟り取るという弊害もあります。

鍼灸や指圧は国家資格としてお墨付きをもらっていはいますが、このところは心していかないと今回のような事例を起こしかねません。むしろ代替医療は門戸が広いのですから、医師に先んじて問題を察知して、精査をすすめるくらいの技量が必要でしょう。そのためには基礎的な医学の知識は不可欠です。

腕さえよければという考え方や、伝統だからとか、権威(怪しいものです)があるからという思い込みは大変危険です。

これに関しては以下のブログも参考になります。

http://d.hatena.ne.jp/doramao/20100710/1278744841

今回の事件、もって他山の石としなければなりません。

以下も参考に。
http://blog.goo.ne.jp/idconsult/e/705e9cc719a5d161b38eef9dac045c96

http://blog.goo.ne.jp/idconsult/e/82e090c5bde671e3a995b2958229571a