2009/08/29

経絡導引8・22

足の少陰腎経 ③    2009/08/22

Iさん

□板書事項

湧泉呼吸 → 丹田へ

陰経 身体の中心を流れる

  太陰〔脾経〕

  厥陰〔肝経〕

少陰〔腎経〕

内感 ( )

前回のレポートの中での先生のコメント ㊦↓ を図解にて解説

三島註「陰の経絡は身体の奥につながるとされています。背中の表側が太陽 体の側面の表側が少陽 体の前面の表側が陽明  背中の裏側(奥のこと)が少陰 側面の裏側が厥陰 前面の裏側が太陰二重丸を想像してください。これは上から見た身体の断面とします。中心に点を打ちます。そして×で区切ります。×の上を腹側、下を背中側とすると左右は脇です。それぞれが二層になりますね。そこに上記の陰陽を当てはめればいいのです。

□話の中で印象に残ったこと

東洋医療の考え方として 「それは何故か」というよりは「そういうものだ」と捕らえていく。

三島註:

「東洋医療は理論ではないのです。実感や直観、経験則を場当たり的に言語化したものです。宗教に近いでしょう。まずは真摯に受け止めてみることです。そして自分の身体で感じる。また、今日的理性で明らかな過ちは捨てる。不思議だが実証性あるものは保留する。そうした取り組みが大切です。無作為に取り込むことは危険です。試してのち批判する。批判しつつ取り入れる。こうした態度が大事ですが、理論でないものを理論的に考察しても困難なだけです。矛盾しているようですが、

考えるな!そして、考えろ!

ということです。やる前に今日的な考察で否定したり自分の狭量な経験から判断しようとしないことですね。」

Sさん

1.陽経陰経が、体を輪切りにした時どこに配置されるかを考えながら。

体を表面的にとらえがちだが、奥行きがある、奥からの反映という見方。電気のコードの銅線のように陰は内側にある。陰が大切。

・虚実の考え方、陽虚、陰虚、筋肉の問題などは表面、内臓系は内側、いくら着込んでも芯から冷える、入浴で芯から温まる等々、そこだけ、一部分だけを見るのではなく、奥があり、「バランス」を調整していくもの、相関関係だということに気づく。

・「冷え症」の本を読んで、今までは栄養をとるんだ、とにかく温める食べ物を食べればいいと思っていたが、脾が弱ければ、まず食べすぎないとか、補腎に努めるとか、陰陽の考え方が少しずつわかるようになってきた。

・脾虚とは言うけど、胃虚とは言わないですね。○○が虚すると表現するのは、陰のみ?

送るだけの「袋」は虚すると言わない?

三島註:

「増永先生は全ての臓腑が虚にも実にもなると考えていました。私もそう思います。古典鍼灸の人たちは多くは虚すのは肺、脾、腎、肝と考えます。そして肝が虚しているときはそれを助けるために胆は実になるとしています。実際には臓の方が影響力が大きいので臓の虚を問題にすることが多いですね。」

2.湧泉呼吸

地に足がゆったりとついた感覚。気持ちもゆったりしてくる。

足を意識すると、地からのエネルギーが入り、体の動きも少しダイナミックに。

3.湧泉の指圧

湧泉は指が深くまで入るところ。今まで違うところを押していたか。湧泉、然谷の辺はお風呂上りなどに柔らかく指を当てる(三陰交などと共に)だけで、ほっとする。

湧泉の反対側、甲側に肝経の「太衝」がある。甲が持ち上がるように押すといい。

(そういえば、よく見たら、「冷え性」の本に「太衝」は「湧泉」に相対すると書いてあった。)胆経の侠谿も足裏から持ち上げるように指圧すると気持ちがいい。

Kさん

先生に紹介していただいた橋本敬三氏の「生体法の医学」と「生体の歪を正す」を県図書館で借りました。

医者として50年余年」では、

骨格と疾病との関連(体の基礎構造の歪みによっておきる)

針治療が何故不快をとることができるのか

健康増進の筋道(呼吸・食・運動・精神活動を自らの責任において行う)

生命体の成立哲学(大自然への畏敬・感謝) 野口体操(理論)と共通

等が特に参考になりました。

上記の書物で、息の仕方で気海丹田という言葉が出てきますがご存知でしたら教えていただければと思います。

三島註:

「いわゆる丹田のことです。臍の下、指三本位のところに気海という経穴があります。任脈です。さらに下に関元という経穴もあります。元は元気の元。先天の気ですね。その辺りの奥に丹田があるとされています。気の海であり、丹の田ですから広がりのある空間です。丹は赤いという意味があり、エネルギーの象徴でもあります。」

2009/08/18

賢治の催し


宮澤賢治の命日は九月二十一日。
それに合わせて各地で様々な催しがなされます。
京都でもこんなイヴェントがありようです。

’09 京都・賢治の祭り
日時:9月8日(火)から13日(日)
会場:アートステージ567
京都市中京区夷川通烏丸西入巴町92

宮澤賢治・その世界に映画・朗読・音楽で誘います
       賢治ワールドを体感して下さい

賢治の作詞作曲した歌や詩の朗読。
賢治の教え子たちへの聞き書きドキュメント映画『賢治の学校〈宮澤賢治の教え子たち〉』
アニメーション「よだか」など盛りだくさんのようです。

実は9月12日、わたしの弟の三島邦生がギターを担当してフルートの小林香絵さんとコラボレーションを行います。
また、13日もソロでギターと歌を行うようです。
これは三月に次いで二度目。
評価がよかったのでしょうか。

協賛はNPO法人東京賢治の学校
会場の詳細はhttp://567.gr.jp/



経絡導引8・8 その2

足の少陰腎経 ②     

2009/08/08

Iさん

■板書事項

メビウス → ゆるめ

垂直気流 → 軸   気流法

三島註:

「メビウス気流法の基本的な技法。メビウスの動きで身体の気を巡らせ、垂直気流で重力との関係を見直します。」

■話の中で

恥骨を前に出すと骨盤が立つ

アスリート(ex.フィギュアスケート)の軸に観ている人の軸が共鳴する

解放」により得られるものは「可能性」

日本の軸 ↓   ヨーロッパの軸 ↑  文化の違い

腕には腕の軸がある

舞 = 足

三島註:

「舞という字は衣を被って踊るという絵です。無と共通しています。無は衣を干してある絵。無とは衣によって向こうが見えなくなってあたかも何も無ようにみえる。しかし存在しているという意味を含んでいます。無の下の四つの点は柵を示しているという説があります。それに対して舞の下は足のことです。」

■疑問 : 立位での恥骨の解説でしたが 座位で軸を作るときに「腰を立てる」という場合も同じですか ? 正座 趺坐 椅子など微妙に変わる気がしますが・・・

三島註:

「言葉で示した場合、それは比喩だと思ってください。大切なことは骨盤が立っているという感覚であり自覚です。反り腰で立って腰椎の三番辺りに上半身を乗せている人が多いのでその場合は恥骨をやや前に送る感じで軸が通ります。逆に後湾増強で腰が曲がっているタイプ、お臍辺りに横しわが寄りますが、そうしたタイプはむしろ臍を前に送る方がいい場合もあります。こうした修正のためにも軸の通った感覚が大切なのです。形や言葉で覚えても不十分です。正坐、胡坐、腰掛など全て感覚は異なります。微妙に変わるという疑問は感覚がしっかりしているのですからいい傾向ですね。」

2009/08/14

経絡導引8・8

09年8月8日   腎経2回目 

Sさん

1 立つ練習(垂直気流)今日は、「兪府」を意識する。

前は立つ時、太もも前面の筋肉を使っていたが、今回は、立ち上がる時に、内側の筋肉が意識された。腎経を意識したからか。

三島註:

「垂直気流はメビウス気流法の技法です。わたしが坪井先生から直接教わったのは今から30年近くも前のことですから、その後変化発展があったことと思います。それをご了承ください。」

2 うまく重力、軸にのる

普段、立っている時、どこかで(腰椎)支えている⇒これをうまく重力にのって立てば、楽に立てる。負担がなくなる。

料理している時、くせに気がつく。足元まで意識し、下に流すようにしている。

三島註:

「垂直軸に乗るとは委ねること。重力への委ねです。するとわたしたちは立つことや重力の抑えつけから解放されます。解放されるとは自由を得ること、可能性を得ることに他なりません。野口体操では自由を得ることは新たな可能性を得たことだといいますし、昔、野口体操の本を出していた出版社から、著者は忘れましたが『捨てなければ得られない』という本が出ていました。游氣会で習うときは過去の知識や技術に置き換えて理解することなく、素直に実感してください。松のことは松に聞け、竹のことは竹に習えとは松尾芭蕉の言葉です。」

3 2人ペアで組み手など、ゆるめる

自分がいかに左の胸、肩で「保身」しているか改めて自覚。体が無意識に防御、攻撃反応。固いという意識もないぐらいがちがちで、難しかった。精神的な疲れが塊になって、他のものを受け容れることを拒否していたかのよう。

三島註:

「ゆるめるという能動的な言葉よりゆらぐという任せる感じがいいでしょう。」

4 経絡、二点融合

丹田に手を置いてもらうと、温かくなって気持ちがいい。おなかがキュルキュルいう。

一日が終わる夜、疲れた足の裏の湧泉や然谷を押すと、静かにジ、ジーンと上に響いていく。中心部(陰の経絡?)は響きを感じやすいのか。肝経の曲泉を左右同時に押しても、上に一直線に響く。陰の経絡は繊細?

三島註:

「陰の経絡は身体の奥につながるとされています。

背中の表側が太陽 体の側面の表側が少陽 体の前面の表側が陽明

背中の裏側(奥のこと)が少陰 側面の裏側が厥陰 前面の裏側が太陰

二重丸◎を想像してください。これは上から見た身体の断面とします。中心に点を打ちます。そして×で区切ります。×の上を腹側、下を背中側とすると左右は脇です。それぞれが二層になりますね。そこに上記の陰陽を当てはめればいいのです。クラスでやりました。経絡はそこ一帯を通過、支配していると考えてください。すると陰の経絡は体の中心に入っていくことが分かります。これは幻想や妄想ではなく、二点融合をしているとある程度、実感できますね。個人差はありますが」

2009/08/13

愛知大学オープンカレッジ

愛知大学車道校舎エクステンションセンターからオープンカレッジ2009FALL秋季のパンフレットが届きました。93ページもある立派なものです。

私の講座は81ページに掲載されています。
講座№93194
東洋医療と経絡エクササイズ~呼吸と経絡からの養生法講座~
開始は10月8日、終了は1月28日 全15回。
毎週木曜日午前11時から午後12時半。
受講料 25000円(入会金4000円) 最少開講人員10名

プリント対応ですから資料代は要りません。
継続の方は入会金不要です。

東洋医療の基本的な考え方と経絡を応用した呼吸エクササイズが主な内容です。

申し込みは
TEL:052-937-8118
FAX: 052-937-8149
E-mail:extenk@aichi-u.ac.jp

慢性腎臓病 愛知学院モーニングセミナー

11日火曜日、午前7時から第41回愛知学院大学モーニングセミナーへ行ってきました。

今回のお話は
慢性腎臓病(CKD)の国民的脅威 
・・・腎臓病の基本を考える・・・
講師は名古屋市立大学大学院・医学研究科 腎・機能学教授 木村玄次郎先生

例によって講義の詳細は愛知学院大学のHPで録画したものがそのままご覧になれます。資料も掲載してありますから詳しくはそちらをご覧ください。


要約すれば
腎臓は血液をろ過し、要らないものは尿へ、要るものは再吸収する臓器。
重要な部分は糸球体。血液がここを通過するときろ過される。
血液性状の問題などで通過が悪くなると体は血液を送る圧力を上げる。
これが高血圧。
従来の治療はこれを何とかしようと蛋白制限などで治療してきた。
今日ではむしろ糸球体の出口を重要視することでスムースな通過を維持する。
そのための薬がRA系抑制薬。
出口を広げることで心臓や腎臓への負荷を軽減する。

腎臓病のメカニズムが大変よく分かったお話でした。

ところで今回に限らず専門家のお話にある種の疑問というか願望がくすぶっていました。
専門家による分かりやすい医学知識の講義はありがたいものですが、結局は毎回「薬で治しましょう」ということでした。医師である研究者のお話だから当然と言えば当然です。

心臓のとき、わたしは心臓を患いやすい性格傾向として「タイプA」について質問しました。
せっかちで怒りんぼ、慌て者などをタイプAというようです。血液型ではありません。
その解答は「確かにそういう傾向はあるが、性格を変えることは難しいので薬で対応しましょう」ということでした。

薬は最後の手段として残しておきたいのが会場に集った多くの方の共通した思いではないでしょうか。
確かに検査の数値に従って速やかに薬を用いてコントロールすることで今日、多くの方が健康で長生きな人生を享受しています。しかしそれだけでは人生どこか寂しいではありませんか。
まるで生産性を高めるためだけに飼われている家畜のようです。
しかも医療費が高騰するばかりでしょう。

一人一人が日常出来る養生。それもメタボ対策以外の。
これらも示していただけると朝早くセミナーに参加する意味もさらに深まると思います。

2009/08/07

医道の日本

医道の日本」という月刊誌があります。
鍼灸を中心とした治療関係の業界誌。
理論や臨床例、ニュースなどが掲載されている老舗雑誌で実に通巻791号。第68巻ですから戦前からの発行です。
わたしは以前数回、論を掲載し、新年の挨拶も10年ぐらい書かせていただきました。
加瀬健造先生を囲んだキネシオテーピングの座談会に出席したこともあります。
キネシオテープの症例報告はおそらく私が最初に医道の日本に書いたものと記憶しており、それを読んだ加瀬先生からお招きをいただいたのです。
座談会は亡くなった戸部雄一郎先生の司会で、編集部の方、鍼灸師、柔道整復師、スポーツトレーナー、そして私が参加。場所は新宿の料亭でした。
その後の刺身の旨さに驚いた想い出があります。

三島治療室便り「游氣風信」は同誌に毎号寄贈し、その都度タイトルを掲載していただいていましたが、なぜか十年くらい前から載せていただけなくなりました。
ところが今月号の231ページを開くと、「会報・会誌等」のコーナーに著名な会報や会誌に混ざって
 游氣風信 第207号 三島治療室
と掲載してありました。復活です。

ちょっとうれしいですね。

2009/08/05

経絡導引8・1

足の少陰腎経     2009/08/01

今回もお二人から受講メモが届きました。

いつも同じ方からです。

他の方もぜひメモを送ってください。

受講内容を整理することで体験を経験とすることが可能となります。

Iさんの受講メモ

板書事項

二点融合

二点弁別

主客一体 

三島註:

「増永先生が心理学の基礎研究で学んだ二点弁別。皮膚感覚の閾値の実験です。体表は部位によって二点の触圧を感じられる幅が異なるのです。

二点が別であると分かること。これが分かったということの基礎になります。分かる、解る、判る、瓣る。どれも文字の中に刀があります。片仮名のリも刀のことです。対象に切り込んで二つに区切ったとき、物事が分かったと言う訳です。

その二点を指圧的に圧すると次第に二点が一点、あるいは一面、あるいは一線のように融合してきます。これが指圧の圧であり経絡感であるとは増永先生の発見です。その現象にわたしが勝手に二点融合と名付けました。

二人の間で二点融合が成立しているとき主格一体、自他の別が分かりにくくなります。これは瞑想状態に近く、おそらく純粋経験という西田幾多郎の説はこれをいうのだと勝手に思っています。増永先生は京大で西田哲学に触れています。孫弟子になるとおっしゃっていました。増永先生の生命共感は絶対に西田哲学の純粋経験から導かれたものだと、これまた勝手に思っています。」

資料「東洋医療入門講座」解説

http://yukijuku.blogspot.com/2009/08/blog-post_6503.html

に掲載してあります。

実習 腎経に沿って

   兪府 と 照海

   丹田 と 湧泉

これらの二点融合の練習。

経絡体操 膀胱経&腎経

Kさんの受講メモ

腎経1回目

脱力

日常的には、余りからだをゆるめることを意識しないできたが、野口体操も含めてからだを動かすときには、緩めることを意識して取り組むようにしたい。

二点融合、二点弁別

二点を押さえる強さや、する側が自分の体を心身統一していくことは、経験を積む必要がある。

「生きる方向の発見」とか「生きる活力の養成」はそれとなくわかりますが、「生きる場の解放」とはどんな意味合いでしょうか。

三島註:

「健康法や身体技法を勉強している人が陥りやすい欠点として、自己の中に閉塞すること、本来開放系である身体を閉鎖系の中へ収斂してしまうことがあります。丹田は元来外へ開かれているものなのに統一する中心として固めてしまうのです。

しかし、わたしたちは環境から活かされ、環境に影響を与えています。その辺りを考慮すれば「生きる場の解放」は自ずから見えてくるはずです。

なお、「生きる場の解放」「生きる方向の発見」「生きる活力の養成」は坪井先生のメビウス気流法から学んだものです。」

2009/08/02

東洋医療入門講座 まとめ

東洋医療入門講座

(愛知大学での15回の講座をまとめたものです)


東洋医療は医学ではない。

医学に東西古今の違いはない。

東洋医療は東洋伝来の技法を臨床に用いる手作り直観医療。

その基礎を医学が支えている。

東洋医療の基本思想

東洋医療の根本思想は天人合一と氣。

天人合一とは環境との調和。

氣は現象の奥にある活動を説明する概念。概念を現象化する方法論。エネルギー。

氣の相対的かつ浸透的要素を陰陽という。弁証法に近い。

陰は静謐で冷静な性質。安定している。

陽は動的で温的な性質。変化に富む。

五行は木火土金水の五個の要素で現象の関係性を考える方法。

総ての現象は関連の中にあるという思想だが全てを五行で規定すると危険。

この講座では五行は現象には関係性があるという思想として評価するが実際には採用しない。

十二の経絡と内臓

呼吸に関連する肺・大腸。

食事に関連する脾・胃。

これらは外界から空気や水や食物を取り込む。不可視の影響力も入ってくる。

不可視の影響力や精神的なものを整理判断するのは心。食物の整理判断吸収は小腸。

生命活動を根本から支える神経やホルモンに近い作用をしている腎・膀胱。活力の源を生みだすと同時に全身の営みを調整している。

血液循環の中心を担う心包。

身体のホメオスタシスを維持し、免疫の中心となる三焦。

筋骨、腱、関節などを支持し、行動の要となる胆。

精神のバランスを保つ肝。

身体構造 強から勁へ

中心軸 任脈・督脈・衝脈

左右軸 胃経・脾経

丹田 知性の上丹田 情緒の中丹田 意志・行動の下丹田

呼吸

仙骨から丹田に そこから手足、背骨など全身に流す。

鼻から吸って鼻から吐く。

舌を上前歯の根元に当てる。

脱力

身体は積極的に脱力をする。

ただ緩んでいる状態をゼロとすればさらに能動的に緩める。

緩むためには

ゆらぎ とろけ 融合し 溶け出すイメージ

精神が肉体を制御するのではなく、からだのことばに耳を傾け、身のありように目配りをし、身体の奥底からの爽快感を感受、演出する。

整体技法

ゆらぎやとろけを対人に活用すれば手当となる。

身体を解放させることで活力を生み出す。

経絡指圧によって経絡や経穴の調整、骨格調整のための操体を駆使する。

生きる場の解放 生きる方向の発見 生きる活力の養成

游氣塾

464-0850 名古屋市千種区今池5-3-6-303

Tel:052-733-2253

h-mishima@nifty.com

http://homepage3.nifty.com/yukijuku/

http://yukijuku.blogspot.com/

三島広志

経絡導引7・25

足の太陽膀胱経 ④     2009/07/25

Iさん

板書事項

死体のポーズ  シャバアサナ

骨 靭帯 腱 筋 皮膚 内臓

身体を構成するこれらのものにこだわらず

ゆらぎとろける 溶解 沈殿物を床に抜く

途中いろいろ

ゾル&ゲル

三島註:

「アミーバはゾルとゲルの交換で移動します。身体も緩んでいるときはゾル、固まっているときはゲル。これは増永の教えです。」

自・他   接触 / 触れる

イメージの研究 藤岡喜愛

三島註:

「藤岡先生は増永晩年の親友で、偶然ですがお二人は京都帝大の同窓でした。」

活元運動 自発功

三島註:

「どちらも身体の深奥から湧き出てくる動きです。」

弁証法 量質転換・対立物の相互浸透・矛盾

〔陰陽〕

三島註:

「陰陽は分類ではなく現象に潜む相反した関係を読み解くヒントになります。つまり現象から正反という弁証法性を見出すことと似ています。」

イメージ 心象

意識 ⇔ 無意識

三島註:

「これらは身体が精神によって硬直することを防ぐヒントになります。」

二人組みで実習 膀胱経に沿って

自分が緩んでいないと相手に触れたことにはならない

自分が緩んでいければ自然と相手に伝わっていくものがある

三島註:

「これらのことは実技の直接しているので文章での説明はむしろ弊害がでますね。セミナーでの体験を身体に浸透させ経験とされますように。」

kさん

ゆらぎで感覚をみがく。

あぐらを組んで、体を左右にゆすって波間に漂っている感じを得る。

仰向けになって、頭、背骨、仙骨、ふくらはぎ、足のかかとを床につける。

足、仙骨をゆらして、背骨がとろけるような感じを得る。

イメージでとろける感じ(ゼリー状態)を得る。

自宅で復習をしてみる。

ゆらぎをした後では、体が波間に漂っている感じがより実感できる。

こだわりとか緊張をとっていくということはこういうことかと実感。

その他

26日、南山大学の環境講座で竹下景子さんの話を聞きました。

定員400名の満席で、大変オーラのある方でした。

レーチェル・カーソンの「センスオブマンダー」の一節の朗読も印象に残りました。

三島註:

「カーソンの『沈黙の春』は農薬が環境を破壊しているという問題提起の端緒になった本ですね。」

有機栽培への疑問

わたしは農作物は極力自然に栽培されたものを好みます。
しかし、いかにも自然に作っていますということを商品価値のように偽って、
実は農薬や化学肥料、あるいは適否の不明な薬品を用いた作物は
拒否したいと思っています。
また、作物はその名の通り人工的に作られたものですでに野生の植物ではありません。
何らかの人為を掛けないと育たない人工物です。
どこまで自然にゆだね、何処から人智を働かせるのか、難しいところです。

今朝届いたメルマガに次のような記事が書かれていました。


「安心!?食べ物情報」

有機栽培や無農薬栽培などの曖昧さについて説明してあります。
イギリスの調査で有機栽培の野菜には一般野菜に比較して取り立てて言う
ほどの栄養の違いはなかった。つまり健康に関して有機栽培も一般栽培も
取り立てて言うほどの違いがなかったそうです。

イギリスの有機栽培はきちんとした基準があります。
そうした基準のない日本ではさらに問題がありそうです。それは以下の引用を
お読みくだされば分かります。

・・・引用ここから・・・

-〔食べ物情報〕---------------------------------------------
「有機栽培について」
------------------------------------------------------------

イギリスで「有機栽培」について、こんな発表があったそうです。

--〔↓引用はじめ〕------------------------------------------

「有機」に健康効果なし=一般食品と栄養変わらず-英調査

7月30日5時29分配信 時事通信

【ロンドン時事】農薬や化学肥料の使用を減らして作られた有機
食品の栄養は、一般的な食品とほぼ変わらず、取り立てて健康に好
ましい効果をもたらすわけではない-。英食品基準庁が委託した調
査報告が29日公表され、消費者が抱く有機食品の効能とは反する意
外な結果が明らかになった。

委託を受けたロンドン大学衛生熱帯医学大学院が、過去50年間に
発表された文献を精査した。13の栄養素のうち、ビタミンCやカル
シウムなど主要10栄養素では栽培方法によって大きな違いは出な
との結果が得られたという。

食品基準庁は調査結果について、「有機食品を食べるなという意
味ではなく、食べたからといって健康面でより優れた効果が得られ
る証拠はないことを示している」と指摘している。

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20090730-00000016-jij-int
--〔↑引用おわり〕------------------------------------------

「食品安全情報blog」でも紹介していて、以下のような解説がつ
けられています。

--〔↓引用はじめ〕------------------------------------------

日本のYahooニュースについていたコメントがあまりにもひどいの
で解説

●有機農産物には残留農薬が少ないから健康への悪影響が少ないと
いう主張は残留農薬モニタリング結果によって既に何度も何度も否
定されている

有機農産物からも残留農薬は検出される。頻度は多少通常農薬よ
り少ない。しかし基準違反という尺度を用いれば圧倒的に有機農産
物の基準違反の方が多い。有機では認められていないはずの農薬が
しばしば検出されるから。健康影響に関してはどっちもほぼ影響な
し。

ただし英国やヨーロッパの話。日本で怪しげな「資材」を使って
「無農薬」と称している人たちの作るものについてはデータがない
のでなんとも言えない。

うちの研究所に電話してきた人は農薬として認可されているもの
以外を使えば「無農薬」だと主張していた。その人が害虫を殺すた
めに使っていたのは毒性の強いストリキニーネ。使わないでくれと
言っても無農薬ではそれが常識みたいなこと言ってた。

少なくとも有機JASですらない「無農薬」と勝手に主張している
モノについては信頼できない。

http://d.hatena.ne.jp/uneyama/20090731

・・・引用ここまで・・・

同メルマガによると

有機野菜とは
JAS法によれば、「化学的肥料や農薬を使用しないことを基本とし、
完熟した堆肥などで土作りを行った農法で、単年作物においては2
年以上、永年作物については3年以上経過したもの」のこと。

だそうです。これは「日経レストラン」というサイトからの引用です。
それが順守されずに有機野菜と称されて販売されている違法行為
が絶えないとのこと。

また、
病気や虫食いの作物は天然農薬を自分で生産して身を守ろうとします。
自然治癒力の発揮ですね。
その天然農薬は人工農薬(農家が散布するもの)より危険な場合もある
ということは以前から言われていました。
また、肥料不足の場合、植物が硝酸態窒素を産生するのですが、これ
は発がん性が強い物質とも言われています。

改めて有機栽培とか有機野菜について吟味してみる必要があります。
少なくとも有機栽培とか無農薬をありがたがる必要はないようです。
農家の人が自らの身体に害が生じないよう細心の注意を払って使用
してる限りは農薬は十分安全な基準内にあると考えていいでしょう。

ではその信用をどこで確認するのか。
これは難しいですね。
流通を信用するしかありません。

引用したメルマガの中に引用してある
食品安全情報blog

ここは信用できる情報を掲載したサイトです。
世の中に発信される迷信や盲信を判断する上で有用な情報を
掲載してあります。

2009/08/01

愛知大学講座終了と蝉の幼虫

木曜日、愛知大学の講座「東洋医療と経絡エクササイズ」が終了しました。
良い生徒に恵まれて楽しく15回を乗り切りました。
インフルエンザ休校で一週遅くなってしまいました。
それで最終回に来れない人もあってそれは残念でした。

講義の後、あるアンケートで当選したレストランへランチ。
某有名シェフの店で最も予約が取りにくいことで有名。
味は・・・
「タダだから、まあ、いいか」
という感じでした。

予想外にボリュームがあったので腹ごなしに自転車でイオン名古屋ドーム店へ一走り。
書籍や文房具など見て外へ出るとうす暗くなっていました。

千種公園内を横切ると凄まじい蝉の声。
ふと、幼虫が穴から出ている時間帯(午後7時前後)だと思い出し、地面を調べました。
穴は一杯開いていますが暗くてよく分かりません。
野球少年たちはまだ大声を上げていますが足元は暗いのです。
それではと、幹にある抜け殻を触って行きました。
ひとつ、ずしりとした手応えがあり、次の瞬間地面に墜落。
「しまった、これは幼虫だった」
と慌てて探しましたが暗いので分かりません。
自転車のライトを持ってきて地面を注意深く調べました。これは点滅式ライトなので見にくいこと。
それでも芋の子のような塊を見つけ摘み上げると指をがっしりと掴みます。
「生きていた」
と安心して幹に置くとすごい勢いで登っていきます。
「おお、本能」
感動してケータイの写真に収めたのがこの写真です。
何とか映っています。
10時ぐらいには脱皮して、翌朝、元気に飛び立つことでしょう。



『銀河鉄道の夜』の天気輪 

宮沢賢治---Kenji-Reviewというメルマガが発行されています。
渡辺宏さんという方が毎週発行。
すでに545号まで出されていますから10年以上の継続です。
これは大変なことです。
しかも氏は別に食に関するメルマガも毎週発行しておられます。

今朝届いた第545号2009.08.01にはわたしのHPからの引用がありました。
現在、氏のメルマガでは『銀河鉄道の夜』という賢治の代表作の原稿の変遷を辿っています。
今回は「天気輪の丘」の場面で、以前わたしが俳句の会報に書いたものが引かれていたのです。


「からふね」第三五回
http://homepage3.nifty.com/yukijuku/karafune/k35.htm

--〔↓引用はじめ〕------------------------------------------

浄メ石磨きこまれて青葉梅雨

「浄メ石」は石の柱の上の方をくりぬき、石や金属の車が滑車の
ように回転するように作られた柱です。名前からするとその車を回
すことで心身が清められるのでしょう。

この柱は古寺に見受けられるもので、天気輪、地蔵車、念仏車、
菩提車、血縁車などの呼ばれています。意味はその名前から想像し
てください。

宮沢賢治の名作、「銀河鉄道の夜」にも「天気輪の丘」という章
があり、そこはこの世と死の世界の境界を暗示しています。主人公
のジョバンニはその丘から死の世界を走る銀河鉄道に乗り、またこ
の世に幸せを見つけるために戻って来たのです。そのストーリーの
テーマを象徴するものとして賢治は「天気輪」を利用しました。そ
れは死から生への円環思想のシンボルなのです。

[引用終わり]

もう随分前に書いたものです。
読み返すと懐かしいですね。

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